畑のマリリン

植物が大好きで、一日の大半を畑で過ごしています。

「すぐ死ぬんだから」を読んで感想。

こんにちは。

今日も蒸し暑い一日でした。

アイスを食べる量が増えて困ります。

さて、内館牧子著「すぐ死ぬんだから」を読みました。

本屋さんはよく行きますが、行くたびお勧めコーナーに置いてある本、「一気に23万部人生100年時代の新「終活」小説」と書かれた赤い太文字がやたら気になって、手に取ってみました。

 

主人公の七十八歳になる女性、忍ハナ(オシハナ)は六十八歳の時に行ったブテックで女店員に七十代にみられたことからショックを受け、外見を磨き実年齢よりも若く見えることに一生懸命努力します。

運動と食事管理などにより、姿勢の良さとスタイルの良さを保ち、デパートの化粧品売り場では肌の手入れや化粧のやり方を習い、髪形もこだわります。

同窓会に向かうハナはショーウィンドーの前で足を止め、自分の姿を映してみます。

「三センチとはいえハイヒールを履き鮮やかなビリジャングリーンの薄手のセーターに大ぶりのネックレス。それは白と黒のプラスチック製で、太い鎖になっている。スカートは同じように白と黒の幾何学模様。これらが鮮やかなセーターとよく合う。

むろん、ネイルもサロンでやってもらっている。」

といった風に、小説の中に何度か出てくる全身のコーディネートの説明文。

 

正直私は主人公があまり好きになれなかった(;''∀'')

「年の取り方の上手い人に外見がみすぼらしい人いないでしょ」とか

「よく『私、年齢は忘れているんです。』って得意げに言ういるじゃない?大笑いの言葉よねぇ。年齢を忘れるのは本人じゃなくて、他人に忘れさせなきゃいけないの」

 等と実年齢より若く見えると自負していている主人公が少々鼻に付く。

これだけのコーディネートをするにはお金持ちでなっきゃ絶対無理だよねと反感の気持ちも湧いたりしました。

 

あと、同期会で「ナチュラルが好き」と言う友人に「出た、手をかけない女が好きなナチュラル」と心の中で言う場面があります。

小説は主人公が好きになれなければ、感情移入できないし面白くはないが、女性として年をとっても美意識が高いのはいい事だと思いました。

確かに実年齢より若く見られれば嬉しいし、努力は見習いたい。

 

その主人公ハナさんに思いもかけない出来事が起きるけど、ネタバレになるので書きませんが、話がテンポよく小説と言うよりもドラマの脚本を読んで言うような気がしました。ドラマにしたら面白いかもしれませんね。

主人公のハナ役は、どんな人が合うかな?などと勝手にキャストを考えながら読んでみるのも面白い。

 

coffeeを呑みながら読書タイム